経営で大切なことは、売り上げを最大化することではありません、利益の最大化です。
労力を掛けない、ロスをなくすことも重要です。

レクサス(高級車)を買う人はN-box(一般普及車)を買おうとはしません、逆もしかり、ホームユースタイプ(アンケート・家庭で楽しむ・16%))の品種も根強い人気があります。
ブライダル、花束・アレンジ、葬儀、仏花、スタンド、ホームユースと消費目的は多様で様々な品種や花が必要です。
高単価の八重フリンジトルコは非常に魅力ですが、施設と労力を効率的に、しかもコストを下げる努力が重要です。
平成2年度のアンケートですが、購買価格に  150~180円 と 200~280円に八重フリンジ品種に大きな購入希望価格帯があります。
中小輪ながら写真の品種でも十分に狙うことが可能で日持ちに優れています。
定植すれば全く蕾などの整理はしません、放任栽培が可能で暑い夏にはとても助かります、収穫期間も長く安心して栽培できます。
40度を超すハウス内での花蕾の整理は熱中症と紙一重であり地獄です、命と天秤に掛ける気持ちになれません。

「イズモ」
  

2023年 新品種





2022年育種経過2022年育種経過

☆ 非常に過酷な真夏の暑さのハウス中での蕾の整理をする必要がありません、下葉を取るだけ非常に労働力が軽減されます。
☆ 収穫期間が市販の品種に比べ長く1.5倍以上位、出荷ロスがでない、八重の重ねを重視し露芯しない品種づくり、用途が一層広がると思っています。。
☆ 剛直で日持ちに極めて優れている。
 高単価で取引される、一層選抜をすすめる必要があると思っています。
☆ 連作障害に市販品種に比べかなり強い。
 全て中小輪咲きです。

待望のバラ咲きが出現しました(もう一段進化させるつもりです),
下段の画像はジャギー、花弁が珍しいギザギザです。







以下9枚写真、現物は変わり咲き
可愛く綺麗

珍しい剣弁咲き(右同一)
フェニックス

珍しい剣弁咲き
フェニックス

重ねが厚く露芯しない

重ねが厚く露芯しない
バラ咲き






縁結び
何処の市場でも高い評価を得ています、花弁が厚く、ボトリチス病にも強く秋作向きかも・・・。


大きく伸びた、トルコギキョウの家庭消費に注目

トルコは販売価格が二極化してきている

市場関係者の方々のご意見を集約すると、トルコギキョウの高騰は輸入花が少ないだけではなかったようです。
意に反し、コロナのため巣ごもり需要で家庭消費が伸びたのが大きいようです。
仮に今後コロナが収束しても需要は弱まることはないだろうと言われています。
日本の経済は弱まり円安が進行しています、輸入品が高くなり国内農産物は競争力が高まり価格は安定するでしょう。

店舗販売が一番多く、葬儀、ブライダル、組花販売・・・と続きます。
大輪、フリンジ咲きは今後とも需要が強いようでありますが、買い物・仕事帰りにパック花を手軽に購入する家庭需要が伸びています。

その結果、「スーパーなどの店頭販売用の花束加工に適した形質の品種」が不足したようです。
大輪で豪華である長所は、スピーデーな加工をするためには花がからみや傷みが出るのでマイナスになります。

中~小輪多花品種は、他の花と組み合わせたとき見栄えが優れています。
しかも剛直で店頭日持ちが優れロスがとても少ないのです。
 私が今育種している品種そのものです。

メーカーの育種対応が遅れていると聞きました。

手抜き品種を栽培しよう

生産者は手間をかけず放任栽培、大面積、長期間出荷が可能

全ての花を収穫でき、芽の整理を全くしない剛直で省力品種です。

八重はもちろん一重でも、市場性が高く高単価で安定、スーパー等の販売需要は冠婚葬祭にとらわれることがないからです。
夫婦二人で、夏場20アールのトルコを雇用ゼロ、理想です。

生産者の立場からトルコの問題点は、他の品目に比べとても高単価で安定していますが、
作付面積の割に出荷量が少ないことです。

作付けした花は全て収穫しよう

☆連作障害・・・長年苦しみましたが数々の克服方法があります、とにかく自分に合った対策が重要です。
☆F1品種品種は夏場は収穫の山はほぼ一週間です。     一番花をピンチして節間にして1~2節が収穫勝負を意味します。
 しかし、どんなに多品種を、組み合わせて計画を立てても一斉に咲いてしまし沢山の花を取り残してしまいます、理由は豊富日照量が花芽の促進をするからです。
 私のオリジナル品種は多花性であり、しかも収穫期間が非常に長く楽です。

その訳をお話しします、育種家は育種することは淘汰する(すてる)ことだと言います、要するに一点(一個体)に絞り込みます。
私は嫌いですから、似通った花をすてずにグループで個体ごとに固定します。
仮の話です、本来は14節で開花するとします、それを10~16節まで沢山の株から選抜採種します、そうすれば早生~晩生と長期間収穫できる品種が生まれます。
(品種改良して一斉開花にすることはメリットでもあり、デメリットでもあります)
花形も、消費者には判別できない程度の幅を持たせて交配育種を繰り返します、それが全体としてみると綺麗に見え選択の余地を与えることが出来ます。
度をすごしますと市場や花屋さんに嫌われますが、消費者に押しつけない、好みの花を選ぶ楽しみを与えてあげたいのです。
花は数値ではない心の問題、好みに規格など必要ありません、本当は千差万別・自由、微妙がいいのです。
F1品種は美人コンテス洗練されていますト、しかし私の品種は庶民的です。


赤いトルコ

全く別のお話です、「真っ赤」な赤を育種しますとハウスでは非常に綺麗に見えますが、出荷すると思ったほど評価されません。
チコちゃんに叱られるを見て理解できました、「錯視」ではないかと思います、血管は「肌の色に近い灰色だそうです」が青く見えてしまいます。
切り花にして綺麗な赤に見えるのは、朱がかった赤ではないこと思います、これは室内でも綺麗に発色します。
錯視が起こらない赤、または錯視が起こったとき綺麗に見える赤を育種するといいのだと思います。
花は表皮で反射すればユリのように光沢があります、トルコも光沢があればより綺麗に見えます(車のワックスと同じ理由、吸収されるほどソフト)。

経営的視野

トルコギキョウの栽培における問題点
・出荷率が低下する要因がある
 ① 連作障害 ②一斉開花 ③摘蕾における労働力不足 ④出荷調整が間に合わない・・・どのように克服するかが課題。
 品種改良し②~④はオリジナル品種で克服できました。 
 人気トルコギキョウに マリッジ  縁結び  スカイブルー  その沢山候補品種があります。

確実に収穫本数を増やすことです、決して単価を深追いしてはいけません。
販売単価は時の運、しかし、栽培本数やコストは自分の努力で可能です。   売り上げ(本数×単価)ー経費、近年は東京都の夏場の平均単価は150円し儲かる品目です。。
ここにかかげた品種は、省力、単価の安定度、採花率に優れています、要するに技術や手間をかけず規模拡大可能。

育種の余談

野菜や果樹の育種は誰でも出来るが、花の育種はなぜ初心者には難しいか。
野菜や果実は大きさ、重量、糖度や形状などほとんど数値化出来るから簡単です。
一方、花は感性に頼る割合が大きいのです、だから初心者は色や形状など漠然としか識別することしか出来ません(脳の仕組みを知れば理解できます)
人は犬や猫を見ても皆同じに見え区別が出来ません。

航空貨物運賃の上昇

CO2削減の為、割高なSAF燃料(廃棄される食用オイル混入)を使用するようになるそうです、特にヨーロッパは厳しく、日本の飛行機の離着陸を制限されるようになるかも知れないそうです。
飛行機で輸送される花はコストが上乗せされ現状よりかなり割高になるでしょう。

全く新しい栽培形態、スプレートルコギキョウです

非常に沢山花蕾がつくオリジナル品種です、放置すれば40~50輪もつきます。
しかし、そのまま放置すればやがて蕾は栄養不足となり生育を止めてしまいますブラスチング、下枝の整理と頂点のつぼみを適度に整理することによってスプレートルコギキョウが誕生します。
小輪系の新しい市場分野が開拓されます。












固定種です
固定種ならではの色合いです、固定種は発色が明瞭でクリアです。
写真で見られる、赤色もとても魅力的です。
赤色はとても微妙です、温度が下がると色がくすみ黒っぽくなります、これが赤品種の最大の欠点です。
少し、フラッシュがかった赤が長期間美しく見られ、人目を引きます。







縁結び
花屋さんが歓声を・・・

「この花凄い」 「何」 「葉っぱをとったら、誰もトルコだと思わないわ」
「アレンジに最適」 「一本で沢山アレンジ花が出来そう」 専門用語で分かりませんでしたが、花と花の隙間を埋めるのに最適
「葬儀の生花にも使えそう」

   


 私は京セラを起こした稲盛和夫氏の生き方や経営方針に共感しています。
「悪(利己)ではなく、善(利他)であることが、成功への要因の一つで ある」
一言で言えば、金儲け主義や自分に有利な政治、行いは他人に心を見透かされ人は離れて行きます。
そうではなく、自分のファンを沢山作り応援してもらうことが成功の秘訣だと思います。

育種はお金が儲かる品種が良い品種でしょうが、生産者と消費者双方に喜ばれる品種。
ウインウインの関係を構築できる品種だと思います。
消費者の方々に綺麗だ、長く持ったよと喜ばれる花だと思います。
見せかけでない美しい品種、生産者にも見返りのある品種花作りだと思います。