深野神楽沿革の詳細は明らかではないが、弘化3年の神能記が残されている事から見ても、
かなり古い時代から盛んに舞われていたと考えられる。
深野神楽は、深野神社社家を中心にして氏子によって組織され、氏神様の例祭に舞うほか、
近郷諸社の例祭などに奉納していたようである。
しかし深野神楽も次第に後継者に欠け、大正前期にいったんその姿を消すが、70年後、再び神楽復活の気運が盛り上がり、昭和61年8月に新しい深野神楽保存会の結成を見る。以来、日夜練習に励み、各地の祭礼やイベントにその成果を発揮している。
主な公演としては、国内では大阪公演を3回、広島公演を2回行った。また国外では、平成4年5月に第2回アメリカジャパンウイーク(オレゴン州ポートランド市)に参加、また平成14年2月にはタイ国のロイエット市とノンスクサー村で出雲文化の紹介として神楽の公演を行い、タイ国との友好親善を深めてきた。
現在保存会員数は十五名であるが、毎週2回(火・金)集まって懸命に練習に励みながら伝統芸能の保存伝承に力いっぱい取り組んでいるところである。
深野神社